精神科受診でうまく話せない…伝え方のコツと準備方法

精神科受診で話せず悩む人とメモのイラスト

精神障害を抱えている方の中には、精神科の受診時に「うまく話せない」「何を伝えればいいか分からない」と悩む方が少なくありません。緊張や不安、言葉にする難しさは、決して本人のせいではなく、症状や環境によるものです。

この記事では、受診時にうまく伝えられないときの対処法や準備方法を、実践的に解説します。さらに、就労移行支援などの外部サポートを活用することで、受診の不安を軽減し、より良い支援につなげる方法も紹介します。

目次

受診で「うまく話せない」と感じる理由

支援員

精神障害をもつ方が受診する際に多くの悩みを実際に聞いています。

よくある悩み

  • 緊張して言葉が出てこない
  • 何を話せばいいか分からない
  • 医師の質問にうまく答えられない
  • 症状を説明するのが難しい
  • 感情が高ぶって泣いてしまう

背景にある要因

精神科病院でうまく話せない要因には、症状によるものや不安など様々な場合があります。

要因説明
認知機能の低下うつ病や統合失調症などで、思考や言語化が難しくなることがある
対人不安人前で話すことに強い不安を感じる傾向がある
過去の受診経験医師との相性や対応に不満があった場合、話すこと自体が怖くなる

受診前にできる準備

支援員

私が支援している方の事例では、多くの方が受診前にメモを取っています。

メモを活用する

話すことが難しい場合は、事前にメモを用意しておくのが有効です。以下のような項目を整理しておくと、医師に伝えやすくなります。

  • 最近の症状(例:眠れない、気分が落ち込む、幻聴がある)
  • 困っていること(例:仕事に集中できない、人と話すのが怖い)
  • 服薬状況(飲み忘れ、副作用など)
  • 生活リズム(起床・就寝時間、食事、活動量)

チェックリスト形式で整理する

メモをするのに手間がかかると面倒になるため、チェックリストを作っておくのもおすすめです。

項目記入例
症状朝起きられない/人と話すのが怖い
気分不安が強い/涙が出る
服薬○○薬を服用中/副作用で眠気が強い
生活昼夜逆転/食欲がない

受診時の伝え方のコツ

実際に精神科へ受診する際に抑えておきたいポイントを紹介します。

「話せない」ことも伝えていい

「うまく話せない」「緊張してしまう」と医師に正直に伝えることは、決して悪いことではありません。むしろ、それを伝えることで医師が配慮してくれる可能性が高まります。

メモを見せる・渡す

口頭で話すのが難しい場合は、事前に書いたメモを見せたり、渡したりすることで、スムーズに診察が進みます。医師も情報を整理しやすくなります。

同伴者にサポートしてもらう

家族や支援者が同席できる場合は、代わりに説明してもらうのも有効です。就労移行支援のスタッフが同行するケースもあります。

就労移行支援を活用するメリット

支援員

就労移行支援は就職に向けてのサポートがメインと思うかもしれませんが、体調の土台を整えるためにも受診同行してくれる事業所もあります。

受診同行や相談支援

就労移行支援事業所では、必要に応じてスタッフが受診に同行し、医師への説明をサポートしてくれることがあります。本人が話せない部分を補ってくれる心強い存在です。

生活・就労の悩みも一緒に整理できる

受診だけでなく、日常生活や就労に関する悩みも一緒に整理できるのが就労移行支援の強みです。医師に伝えるべき情報を一緒に考えてくれる支援者がいることで、安心感が生まれます。

支援者と医師の連携

支援者が医師と連携することで、診察内容が就労支援にも反映されやすくなります。例えば「午前中は調子が悪い」という情報があれば、午後からの訓練に切り替えるなど、柔軟な対応が可能になります。

就労移行支援については就労移行支援員ってどんな人?就職サポートの内容や専門スタッフの役割を解説の記事でも詳しく解説していますので、是非見てみましょう。

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まとめ:話せなくても大丈夫。準備と支援で乗り越えられる

精神科受診でうまく話せないことは、決して珍しいことではありません。大切なのは、「話せないことを責めないこと」「準備をすること」「支援を受けること」です。

メモやチェックリストを活用し、必要なら就労移行支援などの外部サポートを頼ることで、受診の不安を減らし、より良い支援につなげることができます。

また、就労移行については以下の事業所も是非見てみましょう。

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