「復職が怖い」「職場に戻るのが不安」
そんな気持ちを抱えている方へ。
この記事では、支援員として多くの復職支援を行ってきた経験から、復職前に整えておくと安心できるポイントをお伝えします。心の準備、環境の整備、周囲との連携など、段階的に復職を進めるためのヒントをまとめました。
復職が怖いと感じる理由
支援員復職に向けたリワーク支援を行う中で、多くの人が復職に対する不安を口にしています。
よくある不安の声
実際に頂く声の中には以下のようなものがあります。
- 職場の人間関係がうまくいくか心配
- 症状が再発するのではないか
- ブランクもあるため業務についていけるか不安
- 復職した際に周囲にどう思われるか気になる
復職不安の背景にあるもの
復職に対する不安は、過去の経験や体調の変化、職場環境の変化などが影響しています。特に、休職前に強いストレスを感じていた場合、再び同じ環境に戻ることへの抵抗感が強くなる傾向があります。
復職前に整えるべき3つの準備



復職したいと考えるとつい急いで焦ってしまいますが、再び体調を壊さないためにも準備が必要です。
① 心の準備
まずは「復職しても大丈夫」と思える心の土台を作ることが大切です。以下のような取り組みが有効です。
- カウンセリングや支援員との面談で不安を言語化する
- 復職後の1日の流れをイメージしてみる
- 「できること」「できないこと」を整理する
うつ病で休職した人が復職前に準備すべきことの記事でも解説しているのですが、リワーク支援を活用するのもおすすめです。
② 生活リズムの整備
復職後に無理なく働けるよう、生活リズムを整えておきましょう。
| 項目 | 整えるポイント |
|---|---|
| 起床・就寝時間 | 勤務時間に合わせて調整 |
| 食事 | 朝食をしっかり摂る習慣をつける |
| 通勤練習 | 実際の時間帯に通勤ルートを試す |
休職期間は朝起きる時間が遅くなりがち。復職前の起床時間と就寝時間にできる限り近づけることで復職後の負担を軽減することができる
③ 職場との連携
復職前に職場と連携を取ることで、安心感が高まります。
- 復職面談で業務内容や配慮事項を確認
- 支援員が同席することで安心感を得る
- 段階的な復職スケジュールを提案する
障害者雇用であれば支援員が仲立ちしてくることも多いと思いますが、一般雇用でも上司は再び休職になることを避けたいため、配慮など相談に乗ってくれることが多いです。
支援員がよく使う「復職準備チェックリスト」
| チェック項目 | 確認事項 |
|---|---|
| 主治医の復職許可が出ている | ▢ 済 ▢ 未 |
| 生活リズムが整っている | ▢ 済 ▢ 未 |
| 職場との復職面談が済んでいる | ▢ 済 ▢ 未 |
| 復職後の業務内容を把握している | ▢ 済 ▢ 未 |
| 支援員との相談が継続している | ▢ 済 ▢ 未 |
復職後の不安を軽減する工夫



復職するのがゴールではなく、復職後の流れも確認しておきましょう。
段階的な復職スケジュール
いきなりフルタイム復帰ではなく、短時間勤務から始めることで負担を減らせます。
会社によって「同じ雇用契約のまま勤務時間を一時的に短くする」という場合と、雇用契約を「パートからステップアップ」というように進める場合もあるので上長に相談が必要
職場内の相談窓口を活用
人事や産業医、支援員など、相談できる窓口を把握しておくと安心です。



産業医は会社の上長とは違う立ち場のため、話をしっかりと聞いてくれることが多いです。
「できたこと」を記録する習慣
日々の達成感を記録することで、自己肯定感が高まり、復職継続の力になります。


まとめ:復職は「整えること」で怖さが減る
復職は決して「元通りに戻ること」ではなく、「新しい働き方を模索すること」です。心と生活、職場との連携を整えることで、不安は少しずつ和らぎます。支援員や周囲の力を借りながら、あなたらしい復職の形を見つけていきましょう。
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