日々、就労移行支援事業所で訓練に励んでいる皆さん、本当にお疲れ様です。
「事業所ではうまくできているのに、いざ実習や就職に行くと評価されない……」 そんな悩みを抱えていませんか?実は、良かれと思って続けている「移行支援での当たり前」が、一般就労の現場では「失敗の火種」になってしまうことがあるのです。
この記事を読みながら、現場で求められる「プロの習慣」へのアップデート方法を学んでいきましょう。
何気ない習慣が失敗になる例
支援員私が就労移行支援として実際に支援して気中で、企業から頂いた言葉も思い出しながら注意点をお伝えします。
時間管理の「甘え」は、想像以上に信頼を削っている
就労移行支援では、通所すること自体が大きな目標になるため、多少の遅刻や中座には寛容な場合があります。しかし、会社において「時間」は「コスト(給料)」です。
- 移行での習慣: チャイムが鳴ってから席につく、カバンから荷物を出す。
- 現場のリアル: 始業時刻は「業務を開始する時間」です。その時間にPCが立ち上がっていない、あるいはトイレに行っている状態は、厳しい職場では「遅刻」と同等に扱われます。
特に注意したいのが、カリキュラム中のスマホ操作や、頻繁な離席です。事業所では「体調に合わせて」と許されますが、職場では「集中力がない」「仕事の優先順位が低い」と見なされ、契約更新時の大きなマイナス査定につながります。まずは「始業5分前には戦える状態を作る」ことから始めましょう。
「ホウ・レン・ソウ」の出しすぎが、上司の首を絞める?
「何でも相談してね」という支援員さんの言葉を、そのまま職場で実行すると危険です。
私も実際にご利用者の方に「悩みを溜め込まずに早期に相談するよう」と伝えていますが、仕事では注意が必要です。
- 移行での習慣: 不安があればその都度、1時間でも面談をして解消する。
- 現場のリアル: 上司も自分の業務を抱えています。頻繁に手を止めて相談に来られると、チーム全体の生産性が落ちてしまいます。
実際に、あまりに頻繁に相談を繰り返した結果、「一人で任せられる業務がない」と判断され、不採用や契約満了になったケースは少なくありません。職場で求められるのは「自分で判断できる範囲を増やすこと」です。相談する際は、「ここまでは自分で考えたのですが」と前置きし、要点を3分以内で伝える訓練を事業所で行いましょう。
「合理的配慮」は「わがまま」ではないという現実
「合理的配慮」という言葉の解釈にズレがあると、現場で「扱いづらい人」というラベルを貼られてしまいます。
就労移行では、スタッフがあなたの特性に合わせて、仕事のペースや内容の多くを調整してくれます。しかし、会社は利益を出す場所です。配慮はあくまで「障害による障壁を取り除くもの」であり、「仕事の責任を免除するもの」ではありません。
- 本人の勘違い: 「しんどい時はいつでも期限を延ばしてもらえるのが配慮だ」
- 職場の視点: 「体調に合わせた環境は作るが、決まった納期までに成果を出すのがプロの契約だ」



配慮を求めるだけでなく、「自分はこう工夫するので、ここだけ助けてほしい」という、「譲歩と協力」の姿勢を見せることが、長く働き続けるコツです。
「振替」が効かない!職場で求められる体調管理の質
移行支援では、体調不良で休んでも「別の日に振替通所して頑張ればOK」と評価されます。しかし、一般就労に「振替」という概念はほとんど存在しません。
あなたが休めば、その日の仕事は誰かが肩代わりするか、納期が遅れます。会社が求めているのは「週5日、100点のパフォーマンスを出す人」よりも、「週5日、安定して60点~70点を出し続けられる人」です。
「しんどいから休む」のステージから一歩進み、「しんどくても、休憩室で15分横になれば午後は働ける」「頓服を飲んでデスクに戻る」など、「現場に留まるための対策」を今のうちに身につけておきましょう。



これが、現場で「責任感がある」と評価される最大のポイントになります。
【対策】今すぐ訓練で意識できる「疑似・現場視点」
今日からできる、習慣のアップデート・トレーニングを提案します。
- 「5分前精神」の徹底: 訓練開始5分前にはデスクを整え、その日のタスクを確認済みにしておく。
- 質問の「まとめ出し」: 支援員に声をかける前に、聞きたいことをメモにまとめ、1回で済ませる。
- セルフ締め切りの設定: 提出物を「明日の午前中まで」と言われたら、自分の中で「今日の16時まで」と決め、スピード感を意識する。
失敗は「変化」の前兆。今気づけたあなたは強い!
ここまで多くの情報をお伝えしましたが、これはあなたを否定するためではありません。むしろ、今のうちに「移行支援と職場のギャップ」に気づけたことは、大きなアドバンテージです。
失敗やズレを感じるのは、あなたが本気で「社会で働こう」と一歩踏み出した証拠です。最初は戸惑いながら一つずつ習慣を変えていきました。
完璧を目指す必要はありません。少しずつ「仕事の自分」を育てていきましょう。
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