障害者雇用で採用されやすい人の特徴10選|支援員が見た共通点

障害者雇用で採用されやすい人の特徴を授業風に解説するアイキャッチ画像

「障害者雇用ではどんな人が採用されやすいの?」「資格やスキルがないと難しい?」「企業は何を見て採用を決めているの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

障害者雇用では、一般雇用とは少し異なる視点で採用が行われます。

もちろん仕事に必要なスキルも大切ですが、それ以上に「長く安定して働けるか」「職場で周囲と協力しながら働けるか」といった点を重視する企業が多くあります。

私はこれまで就労移行支援・自立訓練・定着支援の現場で、多くの企業面接や職場実習に同行してきました。

その中で感じるのは、採用される方には共通する特徴があるということです。

この記事では、支援員として実際に見てきた経験をもとに、障害者雇用で採用されやすい人の特徴を10個紹介します。

これから障害者雇用で就職・転職を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

目次

障害者雇用で企業が本当に見ているポイント

「資格があれば採用される」「パソコンスキルが高ければ有利」と考える方もいますが、実際にはそれだけではありません。

支援員

企業は採用後に長く働いてもらうことを重視しています。

そのため、次のような点を総合的に見ています。

企業が見ていること理由
生活リズム安定して勤務できるか確認するため
自己理解必要な配慮を把握するため
コミュニケーション職場で相談できるかを見るため
仕事への姿勢長く働く意欲を確認するため
改善力成長できる人かを見るため

つまり、「最初から完璧に仕事ができる人」を探しているわけではありません。

支援員として企業担当者と話をしていると、「一緒に成長していける人を採用したい」という声を聞くことが多くあります。

採用されやすい人の特徴① 生活リズムが安定している

障害者雇用では、安定して出勤できることが何より重要です。

どれだけ能力が高くても、体調不良による欠勤が続くと仕事を任せることが難しくなります。

そのため、採用前には次のような点が確認されています。

  • 決まった時間に起きられるか
  • 週5日程度の活動が安定しているか
  • 遅刻や欠席が少ないか
  • 体調管理ができているか

就労移行支援を利用している方であれば、通所状況も参考になる場合があります。

支援員

企業に「できます」というよりも、就労移行で「週5日通所しています」という方が信頼度が高くなります。

採用されやすい人の特徴② 自己理解ができている

企業は障害そのものではなく、「どのような配慮があれば力を発揮できるか」を知りたいと考えています。

そのため、自分の強みや苦手なことを整理できている方は評価されやすくなります。

例えば、次のように説明できると企業も配慮しやすくなります。

  • 集中しやすい環境
  • 苦手な業務
  • 体調を崩しやすい場面
  • 自分で行っている工夫

自己理解については、リフレクションを続けることでも深められます。

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採用されやすい人の特徴③ 配慮事項を具体的に説明できる

「配慮してください」だけでは企業も対応に困ってしまいます。

採用されやすい方は、困る場面・必要な配慮・自分の工夫をセットで説明できます。

伝え方
困る場面電話が重なると混乱しやすいです。
必要な配慮最初は電話対応を少なめにしていただけると助かります。
自分の工夫メモを取りながら確認するようにしています。

配慮することで仕事がスムーズにできるなど、メリットを伝えるのがコツ

採用されやすい人の特徴④ 報告・連絡・相談ができる

仕事で困ったときに相談できることは、とても重要です。

支援員として同行した企業でも、「困ったときに声を掛けてくれる人は安心して仕事を任せられる」という話をよく聞きます。

特に職場実習では、次のような行動が評価されます。

  • 作業が終わったら報告する
  • 分からないことを質問する
  • ミスを隠さず相談する
  • 体調が悪いときは早めに伝える

これらは特別なスキルではありませんが、長く働くためには欠かせない力です。

採用されやすい人の特徴⑤ 指摘を素直に受け止めて改善できる

面接や職場実習では、企業から改善点を伝えられることがあります。

そのときに言い訳をするのではなく、「ありがとうございます。次回から意識します」と前向きに受け止められる方は、企業からの評価が高くなりやすい傾向があります。

企業は「失敗しない人」ではなく、「改善しながら成長できる人」を求めている

採用されやすい人の特徴⑥ 長く働きたいという意思が伝わる

企業は採用活動に多くの時間と費用をかけています。

そのため、「できるだけ長く働いてほしい」と考えるのは当然です。

面接や職場実習でも、次のような発言があると、長期就労への意欲が伝わりやすくなります。

  • 長く働ける職場を探しています。
  • 自分に合った環境で成長していきたいと考えています。
  • 一つひとつ仕事を覚えて長く貢献したいです。

逆に、「とりあえず働ければどこでもいい」という印象を与えてしまうと、企業は不安を感じることがあります。

採用されやすい人の特徴⑦ 企業研究をしっかり行っている

障害者雇用で採用されやすい人が実践する企業研究のポイントを図解で解説した図解

企業は、「なぜ当社を選んだのか」を重視しています。

仕事内容や企業理念、障害者雇用への取り組みなどを事前に調べている方は、入社への意欲が伝わりやすくなります。

最低限、次の内容は確認しておきましょう。

また、障害者雇用でブラック企業を見抜く方法|現役支援員が教えるチェックポイントの記事もおすすめです。

採用されやすい人の特徴⑧ 挨拶や基本的なマナーが身についている

高度なビジネスマナーよりも、基本的なコミュニケーションができることを重視する企業は多くあります。

  • 笑顔で挨拶する
  • 返事をする
  • 時間を守る
  • 感謝を伝える
  • 分からないことは質問する

こうした基本的な行動の積み重ねが、信頼関係につながります。

採用されやすい人の特徴⑨ 自分に合った働き方を理解している

障害者雇用では、「どのような環境なら力を発揮できるか」を理解していることが大切です。

例えば、次のような内容を整理できると、企業も働くイメージを持ちやすくなります。

  • 静かな環境の方が集中しやすい
  • 一つずつ仕事を進める方が得意
  • 定期的に休憩を取ることで集中力を維持できる
  • 口頭だけではなくメモがあると理解しやすい

こうした自己理解は、就職後の定着にもつながります。

また、定着支援でも実際にはトラブルもよくありますので、以下の記事で紹介しています。

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採用されやすい人の特徴⑩ 支援機関を上手に活用している

就労移行支援やハローワーク、地域障害者職業センターなどの支援機関を活用している方は、企業との調整や相談がしやすいというメリットがあります。

支援員と一緒に面接練習や職場実習の振り返りを行うことで、自分では気付かなかった改善点が見つかることも少なくありません。

支援機関を利用することは決して特別なことではなく、長く働くための準備の一つです。

支援員

支援員としての裏話になりますが、ハローワークの人も非公開求人を誰にでも出すわけではありません。やはり支援機関がついていて、お互いに信頼関係がある方に紹介しています。

採用される人・採用されにくい人の違い【比較表】

項目採用されやすい人採用されにくい人
生活リズム安定している遅刻・欠席が多い
自己理解得意・苦手を説明できる自分でもよく分かっていない
配慮事項具体的に伝えられる曖昧な説明になる
相談困ったら相談できる一人で抱え込む
改善アドバイスを活かせる同じミスを繰り返す
就職への考え方長く働くことを重視採用されることがゴール

ハローワーク同行でわかった“相談員に伝えるべき情報”の記事でも解説しているのですが、ハローワークで紹介をもらうときや、企業に好印象にもってもらうにはコツがあります。

支援員として感じる「採用される人」の共通点

これまで数多くの企業面接や職場実習に同行してきましたが、「資格が多い人」や「仕事が速い人」が必ず採用されるわけではありません。

むしろ企業担当者からよく聞くのは、次のような言葉です。

「困ったときに相談してくれる人の方が安心です。」

「最初から完璧でなくても、一緒に成長していける人を採用したいと思っています。」

障害者雇用では、スキルだけではなく、「一緒に働きたいと思える人柄」や「長く働けそうか」という視点が重視されることを、支援員として強く感じています。

採用されにくい人によくある特徴

逆に、以下の方は採用されにくい傾向があります。

採用されにくい特徴例
  • 就職を急ぎ過ぎている
  • 欠勤や遅刻など勤怠が不安定
  • 配慮事項を説明できない
  • 配慮ばかりで自己対処がない
  • 相談ができない
  • 企業研究をしていない
  • 過去の失敗を人のせいにしている
支援員

面接では、退職理由を伝えるときに「人のせい」「環境のせい」などにし過ぎるとネガティブなイメージをもたれるので注意が必要です。

今日からできる採用率アップのポイント

採用されやすい人になるために、今日から意識できることをまとめました。

  1. 生活リズムを整える
  2. 自己理解を深める
  3. 配慮事項を整理する
  4. 企業研究を行う
  5. 報告・連絡・相談を意識する
  6. 面接や職場実習の振り返りを行う
  7. 支援員と定期的に相談する

どれも特別なことではありませんが、積み重ねることで採用率だけでなく、就職後の定着にもつながります。

まとめ|企業は「長く安心して働ける人」を採用したいと考えている

障害者雇用で採用されやすい人は、必ずしも資格やスキルが豊富な人ではありません。

企業は、生活リズムが安定していることや自己理解ができていること、困ったときに相談できることなど、「長く働くための土台」があるかを重視しています。

そのため、面接や職場実習では「完璧にできること」を目指すのではなく、自分らしく働くための準備を進めることが大切です。

焦って就職を目指すのではなく、自分に合った環境を見つけ、長く働ける職場を選ぶことが、結果として就職成功への近道になります。

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