困難を乗り越えるために必要な5大理論とは?
心理学者アドラーは「困難を克服する力」を『勇気』と呼びます。その勇気は、仕事やプライベートなど、いくつもの困難を乗り越えるために必要となる力です。
そこでこの記事では、心理学者の3大巨頭、アルフレッド・アドラーの考え方を元に、困難を乗り越えるための5つの要素について紹介します。
困難は仕事は日々やってくる
毎日仕事や家事、人付き合いなどをしていると、困難が度々やってきます。
- 仕事でミスをしてしまった
- 大事な会議と家族の記念日が重なってしまった
- 資格を取りたいのに勉強時間が取れない
- なぜか上司に嫌われている
乗り越えないととは思いますけど、自分が悪いんだからと落ち込んでしまう自分もいます…
見習い
自分の悪い点など、原因を探る必要はないとアドラーは言います。大切なのは原因を探す原因論ではなく、これからに向けた目的論です。
吉良先生
困難を乗り越える方法
アドラーは困難を乗り越えるために、原因を探すことを必要としません。
むしろ無意味と話し、人間は目的に沿って行動しているということを説明しています。
アドラーのの提唱する5大理論は人間関係や困難を乗り越えるために重要なヒントとなるため、是非知っておきたい知識です。
勇気づけの5大要素【アドラー心理学】
- 自己決定性
- 目的論
- 全体論
- 認知論
- 対人関係論
自己決定性
人生は自分が主人公です。
この言葉はアドラーが残した名言の中でも特に好きな言葉です。
我々は困難にぶつかったとき、つい「うちの会社はブラック企業だから」「上司が働かないから残業も減らない」などと他人のせいにしてしまいます。
しかし、実際は自分が選んで入社した会社であり、他の会社よりも魅かれる何かがあったから今そこにいるわけです。
そして、アドラーは困難にぶつかったときに、どのように判断したらいいかをユースフル(有益)かユースレス(無益)かで選ぶように推奨しています。
『残業が多い場合』
↓↓
頑張ってもどうせ残業だからゆっくりしよう
残業を減らすための手順は何だろう。
有益な考え方をするようになると、「他の部署から応援がこないか」や「工具を購入できないか」「段取りを変えてみよう」などといったアイデアが生まれるようになります。
吉良先生
目的論
心理学でいうと、過去の原因から今の結果があるというフロイトと、現在から未来へ向かうアドラーの目的論は対立しています。
そして、困難を乗り越えるにはアドラーの目的論が有効です。
例えば上司から叱られるのは誰でも嫌なものですよね?
そこで「なんでこんなミスをしたんだろう」と考えるのはフロイトの原因論であり、さらに気分は落ち込みます。
一方、アドラーの目的論では
というように目的に沿って発言していると考えられます。
ちょっとした考え方の違いですが、これができるようになると仕事場でもだいぶ気が楽になります。
全体論
アドラーは、『人は意識も無意識も全部合わせて自分自身』と考えました。
ダイエットしようと思っても無意識にテレビを見ますけどね(笑)
見習い
無意識も意識も個人の目的に沿って行動します。lその場合はダイエットで鍛えるよりも、テレビを見て楽しみたいという目的で体が動いています。
吉良先生
認知論
仕事ではよく「客観的に見る」とアドバイスをされますが、そもそも人は客観的に物事を見ることができないと言われています。
例えば新しい上司が配属されるときも、人は過去の自分の経験などから様々な見方をします。
- 厳しそう
- 頼りにないそう
- 飲み会断ると怒りそうだな
- プライドが高そう
どれも証拠があるわけでもないのに主観的に決めつけたりします。
ただし、逆に言うと自分の見方はいくらでも変えることができると言われています。
例えば営業の部署に異動が決まった場合、以下のように考え方を選択できます。
- 給料もらえれば同じでしょ
- お客さんと話すのは無理な気がする
- 外回りが増えるのはうれしいな
対人関係論
「人間の悩みは全て人間関係だ」
これもアドラーの名言の一つです。
例えば給料が低いという悩みも、「家族に節約をさせてしまう」「上司が評価してくれない」というように必ず人が関係しています。
このように、全ての物事は相手役がいるということが対人関係論です。
全ての悩みが人間関係なら、解決する方法はありますか?
見習い
相手を知るというのがヒントになります。
吉良先生
絶対この人とはうまくやっていけないというぐらい困難に思えたら、その人の対人関係を観察してみましょう。
どういう人がその人とうまくやっていき、どんな人の前で笑顔なのか。さらに、どういうときに怒るかなど。
例えば「説明が伝わらないときにひどくイライラいしている」「自分のプライドが満たされたときに喜ぶ」というように、だんだんその人の特徴が見えてくるようになります。
どうしても困難を乗り越えれないときは?
ここまで5つの方法を紹介しましたが、実際には仕事で精神的な限界と悩む方もいるでしょう。
その場合は転職も視野に入れます。
人間関係の要素には「自分」「相手」「関係」「環境」の4つがあるとアドラーは言いますが、先ほどまで紹介した方法は自分を変える方法です。
しかし、自分を変えただけでは相手はなかなか変えれませんし、社風も会社によって染みついています。
「今の仕事でどうにか乗り越える」か、「環境を変えて新しい仕事にチャレンジしたい」かはその人が決めれることです。(自己決定性)
まとめ
この記事では困難を乗り越えるための5つの要素についてお話しました。
嫌な上司やミスなども、考え方を変えることで楽になることがよくあります。
しかし、本当につらい状況から抜け出しないときは環境を変えるのもOKです。
アドラーの自己決定性のように、自分の人生は自分で描くことができます。
もし自分がアニメの主人公なら、新しい技を覚えてどんどん強くなりますよね?
現実でも新しいスキルや知識を身につけることで、いろんな未来を創ることができます。