トヨタから学ぶ育成力

トヨタはなぜここまで成長し、世界で活躍する車を売り続けれるのか。
それはやはり育成力が他の企業より優れているからです。
先日「トヨタの役員秘書が見たトヨタのできる人の仕事ぶり」という一冊で感銘しましたので、今回はその本で得られた知識と自身の経験から『育成力』についてお伝えします。
参考書籍↓↓
育成力が弱いと・・・
先輩や上司では仕事はできる人は多くいても、育成力や指導スキルが少ないことはよくあります。
しかし、育成力が少ないと仕事として悪循環な状況になります。
新人がなかなか育たない
よく会社員で聞くのが
というような言葉。
もちろん本人の努力次第で解決することはありますし、本人が自分で改善する方法を見つけるのは大切です。
しかし、実際には指導方法や与える仕事の采配、仕組みなども考慮する部署であれば新人が育つスピードも上がります。
チームワークが悪い
上司や先輩が怒鳴る部署では協力した仕事が行えません。
例えば以下の状況を頻繁にみます。
- 個人が自分の仕事しかしない
- 新人のミスを放置することで悪化した事態を招く
- 教えたら自分にも責任が来るからと先輩が教えるのを拒否
- 他人の仕事が遅いのはその人のせいと決めつける
仕事も進まない
育成力がないと新人は伸びず、部署の中も個人プレー。そのストレスが続くことによって上司も部下に怒鳴ることが増えてしまいます。
しかし、上司が30分や1時間も怒鳴っても時間の無駄でしかありません。
本来ならその時間があれば上司は多くの仕事をこなせますし、怒られる側も自分の経験を積むことができるはずです。
しかも、怒られる時間が長くなれば新人は委縮し、モチベーションが下がってまたミスをするという負の連鎖が始まります。
トヨタから学んだ育成力
では、トヨタの場合はどうでしょうか。
今回読んだ本ではトヨタで実際に十数年勤め、
役員秘書という責任ある仕事を成し遂げた石井住枝さんの著書「トヨタの役員秘書が見たトヨタのできる人の仕事ぶり」という本です。
参考↓↓
この本にはトヨタのすごい所が凝縮され、10個の項目が紹介されていました。
そして、その中でも特に育成力が印象に残ったので一部紹介します。
厳しく叱ったあとは必ずフォロー
育成には厳しく叱る場合と褒めて伸ばす方法があります。
現代では褒めることができる人の方が会社の空気が良くなり勧められていますが、やはり厳しく叱ることも必要です。
この本で紹介されていた役員も厳しく叱る方だったようですが、厳しい指導をした後は
などと声をかけていたそうです。
これをできる上司を僕は今まで見たことがありません。
スタッフを社外で褒める
仕事では協力業者と連携を取ったり、得意先と頻繁に話をする部署もあります。
しかし、多くの場合新人はよその会社から下に見られ、話も切り出しにくいことが多々あります。
しかし、トヨタのできる役員の話では事前に社外で部下を褒めていました。
部下を褒めることで取引先からも「よく名前は聞いているよ。頑張っているみたいだね」などと話がスムーズに入りやすくなります
吉良
これは新人に直接褒めるよりも効果の大きい手段だと思います。
役員は担当者じゃなく責任者を責める
工場などでも一般的にミスは担当者が責めらます。
しかし本で紹介されている役員では
「このトラブルが起きるのはその仕組みがおかしい」
などと手順や環境を叱るようです。
そして、他の人がやっても同じトラブルが起きないように徹底して改善を行います。
これは非常に良いことだと思いますし、実はトラブルを起こしたした人も
「自分のせいでルールを変えてしまった」
と責任感を生むようになります。
育成で責任感を与えるのは難しいことなので、こういった方法もいいでしょう。
褒めるときは堂々と。叱るときはこっそりと
社員は誰でも叱られたくないものです。
この本で驚いた育成方法というのが、
というもの。
僕が勤務してきた会社でも大勢いる部屋で怒鳴られるのはデメリットしかありません。
部署の雰囲気は悪くなり、社員のモチベーションは下がり、さらには性格の悪い先輩は同じ言葉を蒸し返して説教をしたりします。
逆に褒めることをみんなの前ですれば会社全体に良い空気が流れ、社員のモチベーションも上がります。
自分が分からないことを部下に振らない
残念な先輩は自分が分からない仕事や面倒な仕事を後輩に押し付けます。
そして、質問されても分からないので拒否します。
先輩が分からないのだから新人は当然仕事が進まず、次工程の部署に迷惑をかけます。
やはり育成という面では先輩が後輩にしっかりと指導するべきです。
先輩も分からないような案件であれば自分でやるべきですし、自分が理解している案件であれば後輩にも的確な指示が与えれます。
やはりこのような細かいことも育成力には大きな影響を持ちます。
まとめ
この記事では育成力についてお話しました。
トヨタから学ぶ育成力【育成力があれば部署の空気も良くなる】
- 厳しく叱ったあとはフォローする
- スタッフを社外で褒める
- 役員は担当者じゃなく責任者を責める
- 褒めるときは堂々ととし、叱るときはこっそりと
- 自分が分からない仕事を部下に振らない
やはり会社では育成力があるかないかで全く雰囲気が変わります。
ベテランはいずれは引退するわけですし、しっかりと育成できればベテランの仕事も減ります。
大手の成功した会社はそれだけの理由があって成功しているわけなので、是非参考にしてみましょう。
おすすめ↓↓